「奨学金について」
●日本学生支援機構(旧 日本育英会)
経済的理由により、修学に困難がある優れた学生等が対象。
卒業後に返還された奨学金が、またその後輩の方の奨学金として貸与されます。
<申請方法>
奨学金の申し込みは、在学している学校を通して行います。学校長の推薦を受けた申込者について選考のうえ採否を決定する仕組みです。
<奨学金の採用方法>
1) 予約採用 <入学前の申込>
|
入学前に奨学金を予約する制度。進学する前年に、在学している学校の窓口に申し出ます。進学先が決定していなくても申し込み可能です。 |
2) 在学採用 <入学後の申込>
|
毎年春に学校で奨学生の募集を行います。在学している学校の窓口に申し出ます。「予約採用」で不採用になった人も申し込み可能です。 |
3) 緊急採用・応急採用 <緊急の申込>
|
家計の急変(家計中心者の病気・失職・事故・会社倒産・死別など)で、奨学金を緊急に必要とする場合は、在学している学校の窓口に申し出ます。 |
<奨学金の種類>
■第一種奨学金
|
・無利子
・選考基準 : 特に優れた学生、及び、生徒で経済的理由により、著しく修学困難な方が対象
・貸与額 : 学種、入学年度、通学形態などにより定められています |
■第二種奨学金
|
・有利子(年利3%を上限。在学中は、無利息)
・選考基準 : 第一種奨学金より、ゆるやかな基準によって選考された方が対象
・貸与額 : 本人が5種類の貸与額から自由に選択でき、さらに、在学採用の場合は、申込年度の4月に遡って貸与を受けることができます。 |
<参考:平成20年度 入学者の貸与月額>
|
国・公立
|
私立 |
自宅通学 |
自宅外通学 |
自宅通学 |
自宅外通学 |
第一種奨学金 |
45,000円 |
51,000円 |
54,000円 |
64,000円 |
第二種奨学金 |
30,000円、50,000円、80,000円、100,000円、120,000円 から選択 |
●あしなが育英会(あしなが奨学金)
高校・大学・専門学校などに進学を希望している遺児が対象となります。
|
貸与額 |
募集人員 |
対象者 |
選考方法 |
高等学校
奨学金 |
国公立 25,000円
私立 30,000円 |
予約 1200人
在学 350人 |
来春、高校に進学予定の中学3年生。または、高校の在学生(全学年)。 |
書類審査のみ |
大学奨学金 |
一般 40,000円
特別 50,000円
|
予約 350人
在学 120人
|
来春、大学・短大に進学予定の人。または、大学・短大に在学中。 |
書類審査と筆記・面接試験 |
専修・各種学校奨学金
|
40,000円 |
在学 75人 |
高校奨学生だった人で、修業年限が2年以上の専修学校、または、各種学校の1,2年に在学中。 |
書類審査のみ |
大学院
奨学金 |
80,000円 |
在学 若干名 |
大学奨学生だった人で、大学院の第一学年に在学中。 |
書類審査と面接試験
|
返還期間 : 貸与が終了してから20年以内に返還。<毎月1回(年12回)返済か、半年1回(年2回)返済>
利 息 : 無利子
返還猶予 : 更に上の学校へ進学した場合や、生活困難で返済が著しく困難な場合は猶予する場合あり
返還免除 : 利用者本人の死亡や心身障害になるなどで、返還ができなくなった場合。
●早稲田大学奨学課
早稲田大学生に対する奨学金制度です。大学独自の学内奨学金、地方公共団体や民間団体が設置している学外奨学金があります。特に学内奨学金は、99%が給付(=返還不要)となっており、全国でも有数の充実した奨学金制度が整っています。
@学内奨学金(現在70種類以上あります)
例) |
給付・貸与の別 |
支給額 |
採用予定 |
大隈記念奨学金 |
給付 |
学 部 41万円〜76万円
研究科 40万円
|
学 部 105名
研究科 95名 |
小野梓記念奨学金
|
給付 |
学 部 22万円〜40万円
研究科 30万円〜36万円 |
学 部 777名
研究科 244名 |
創立125周年記念奨学金 |
給付 |
学 部 20万円〜60万円
研究科 10万円〜37.5万円 |
学 部 1255名
研究科 302名 |
早稲田大学貸与奨学金 |
貸与 |
第1期、第2期授業料相当額 |
18名 |
A学外奨学金
1)地方公共団体奨学金(給付・貸与)
「東京都育英資金」「東京都大田区奨学金」「川崎市大学奨学金」「横浜市大学奨学金」他、全37種類
2)民間団体奨学金(給付・貸与)
各企業財団など 全128団体
●教育ローンについて
様々な種類の教育ローンがありますが、少し、一覧で見てみましょう。 (2008年5月現在)
|
国民生活金融公庫
(国の教育ローン) |
三菱東京UFJ銀行 |
みずほ銀行 |
三井住友銀行 |
金利 |
固定 2.25% |
変動:4.875%
固定:6.875% |
変動:5.775%
固定:6.300% |
無担保:4.875%(変動)
有担保:3.375%(変動) |
審査基準 |
家族構成と世帯収入
|
|
・借入者年齢20歳以上66歳未満
・勤続年数2年以上
・前年度年収200万以上
|
・借入者年齢20歳以上70歳以下
・前年度年収200万以上 |
融資額 |
200万円 |
最高 500万円 |
10万以上300万円以内
(全借入額合計が年収の50%以下であること) |
無担保 10万〜300万
有担保 50万〜3000万 |
融資期間 |
当初の修業年数 |
|
6か月以上10年以内 |
無担保:6か月〜14年
有担保:1年〜30年 |
返済方法
期間 |
最高 10年 |
10年
(在学中の
据置可能) |
元利均等返済
最長5年の据置可能 |
元利均等返済 |
担保
保証 |
連帯保証人による保証
(保証金式あり) |
不要 |
不要
(保証会社あり) |
無担保:なし
有担保:不動産
(保証人不要) |
種類 |
・教育一般貸付
(公庫窓口)
・郵貯貸付
(ゆうちょ銀行窓口)等 |
旧UFJ,旧東京三菱の口座による
|
その他不動産担保型もあり |
無担保型・
有担保型あり |
その他 |
− |
金利優遇措置あり |
金利優遇措置あり
団体信用保険あり
繰上返済制度あり |
団体信用保険あり |
金融機関以外の教育ローン制度も見てみましょう。
|
雇用・開発機構「財形教育融資」 |
慶応大学「奨学融資制度」
(利子給付奨学金制度付き学費ローン) |
金利 |
固定:2.29% |
変動(一般の金利より低金利) |
審査基準 |
財形貯蓄をしており、かつ返済能力がある勤労者(貯蓄期間は不問) |
●連帯保証人の年収
給与所得者:800万円以上
事業所得者:400万円以上
●利用金融機関の審査を満たすこと |
融資額 |
10万以上450万以内
(財形貯蓄残高の5倍以内)
|
・学生納付金の範囲内
・在学中の融資資金額
500万(医学部1000万)上限 |
融資期間 |
1年 |
学 部 : 最長 14年
大学院 : 最長 10年 |
返済方法
期間 |
毎月返済か、毎月と半年返済の組合せ
10年以内(最長4年の据置期間あり) |
在学中:元金返済据え置き、利子支払いのみ
卒業後:元利均等分割払い |
担保
保証 |
連帯保証人または保証会社の保証 |
不要 |
種類 |
- |
取扱金融機関
「三井住友銀行」「みずほ銀行」「三菱東京UFJ銀行」「スルガ銀行」 |
その他 |
融資額は、1年間分を上限として、一括で支払う資金が対象。(授業料は1年分が上限) |
団体信用保険に加入
退学時には、一括繰り上げ返済 |
財形教育融資は、お勤め先で財形制度を利用されている方は、対象となります。
慶応大学における、この融資制度の利用者は、学部生 830人、大学院生 213人、(2005年度)にもなります。また、慶応大学独自の「奨学金制度」も、別途用意されています。
以上のように、奨学金制度や教育融資制度は様々なものがあります。教育資金であるがゆえに、優遇措置があったり、一般の融資よりも低金利であるケースも多く見られます。
こういった制度は、申請時期や申込基準などがそれぞれ違うので、それぞれ事前に調べておく必要があります。大学に入学した後…でも、制度は数多くありますが、特に有利な制度である場合、早め早めに準備することも重要になってきます。
教育費がかかる時期は、住宅ローンの返済など、その他の支出も多く重なる時期です。その時になって慌てぬよう、少しずつ準備してください。 |