ファイナンシャルプランナーという仕事柄、家計や貯蓄のご相談をお受けする機会が多いわけですが、とりわけ、お子様の教育費に関するお話には強いご興味を示される親御さんが非常に多くいらっしゃいます。
「教育」という分野と「お金・金融」という分野は、相容れない雰囲気がありますが、やはり、現実的なものとして把握すべき事や計画的に準備すべき事がたくさんあります。
お子様の可能性を最大限発揮するために、親としてできる範囲の経済的なバックアップは欠かせません。またそれは、親としての最大の責任だといえるでしょう。
そこで、皆さんもきっと関心があると思われる、「教育費の実態」と「教育費の準備方法」にかかわる様々なデータをご覧いただきたいと思います。 |

ファイナンシャルプランナー
勝又 千鶴子 さん
「保険」や「投資」の分野が専門。特に、より様々な生活スタイルのパターンを持つ女性からご相談をお受けするケースが増えている。
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◆現実@ 教育費ってそもそもいくらくらいかかるもの?(幼稚園〜高等学校) |
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公立
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私立 |
入学時の費用(*1) |
− |
84,032円 |
教育費・給食費
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435,891円 |
1,102,350円 |
学校外活動費(*2)
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278,643円
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425,907円 |
3年間合計 |
714,534円 |
1,612,289円 |
1ヶ月あたりの費用(*3) |
19,848円
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42,452円 |
*1)入学金、施設設備費用など
*2)おけいこごと、スポーツ文化活動、塾など
*3)入学時の費用以外の費用合計から割り出しています
3年間の合計額を見ますと、私立の幼稚園の方が、公立の幼稚園の2倍以上かかるということが分かると思います。特に、教育費・給食費の項目は、私立の方が3倍近くかかり、最も差がある項目といえます。 |
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公立
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私立 |
入学時の費用(*1) |
− |
362,373円 |
教育費・給食費
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571,878円 |
9,136,506円 |
学校外活動費(*2)
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1,313,088円
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6年間合計 |
1,884,966円 |
9,498,879円 |
1ヶ月あたりの費用(*3) |
26,180円
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126,896円 |
*1)入学金、施設設備費用など
*2)おけいこごと、スポーツ文化活動、塾など
*3)入学時の費用以外の費用合計から割り出しています
データを調べている過程で、最もこの数字に驚きました。教育費・給食費と学校外活動費の内訳の詳細が分からないので詳しい分析はできませんが、1ヶ月あたり10万円の負担額の差が出ていますね。
ちなみに、この教育費には制服などの費用も入っていると考えられます。 |
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公立
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私立 |
入学時の費用(*1) |
− |
371,880円 |
教育費・給食費
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507,912円 |
2,877,999円 |
学校外活動費(*2)
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898,407円
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946,305円 |
3年間合計 |
1,406,319円 |
4,196,184円 |
1ヶ月あたりの費用(*3) |
39,064円
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106,231円 |
*1)入学金、施設設備費用など
*2)おけいこごと、スポーツ文化活動、塾など
*3)入学時の費用以外の費用合計から割り出しています
学校外活動費にかかる費用は、公立・私立による差がほとんど見られません。大きな違いは、やはり教育費・給食費の金額になり、私立は公立の約5.6倍かかるというデータになっています。 |
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公立
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私立 |
入学時の費用(*1) |
− |
344,552円 |
教育費・給食費
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1,026,456円 |
2,308,374円 |
学校外活動費(*2)
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522,537円
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795,693円 |
3年間合計 |
1,548,993円 |
3,448,619円 |
1ヶ月あたりの費用(*3) |
43,028円
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86,224円 |
*1)入学金、施設設備費用など
*2)おけいこごと、スポーツ文化活動、塾など
*3)入学時の費用以外の費用合計から割り出しています
1ヶ月あたりの費用は、中学校の時と比べてそれほど違いはありません。ただ、公立と私立との差は小さくなり、私立は公立の約2倍かかるという結果になっています。
また、高校は義務教育ではないため、教科書の無料配布などが無くなることもあり、公立の教育費も中学校と比べると約2倍かかることになります。 |
幼稚園から高等学校までを見てきますと、私立の小学校・中学校の場合の費用は毎月 10万円を越すという結果が出ています。公立と私立の差は、初期費用の有無が大きな特徴と言えます。違いがあるという認識はあっても、実際の金額をご覧いただきますと現実味が増すのではないでしょうか?
「教育費」と一言で言っても、「トータルでどれくらいかかるのか?」「毎月あたりはどれくらいかかるのか?」という両面から見ていただく必要がありますね。教育費の支出も、家計の支出の1つですし、また予想よりも多くを占める支出であるということがお分かりになると思います。
<高校卒業後>
さて、最も費用がかかるのは、大学生であるということは、皆さんも感じられているのではないでしょうか?
「受験費用」から始まり、「予備校費用」「自宅外からの通学の可能性」「大学院に進学したら?」など、生活スタイルや学部による学費の違いなども気になるところかと思います。
この後は、そういった費用を少し詳しくご覧いただこうと思います。 |
出典:文部科学省『平成16年度 子供の学習費調査』『平成17年度 私立高等学校等の生徒等納付金平均額』
東京都教育庁総務部教育情報課『平成12年度 保護者が負担する教育費調査−アンケート調査−』
をもとにセールス手帖社保険FPS研究所試算 |
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ファイナンシャルプランナー 勝又千鶴子さん
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